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The Best Weapon
21th stage
( Missile 1
)

最強兵器 決定戦
第21回
(ミサイル1
)

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百発百中の砲1門は、
 百発一中の砲100門に勝るのか
?


 前回(第20回「主砲3」)にて、主砲に関する考察は一段落しましたので、今回は副武装の中でも最も多用されているであろう、核ミサイルについて考察してみます。

 「大型戦闘艇」と「防御兵器」に関する、一連の考察で明らかになりましたが、実はミサイルは、核弾頭を使うか使わないかに関わらず、命中率の
高い兵器でした。
 そしてまた、核ミサイルは、主砲以外の兵器で唯一、外部損傷表におけるDM+6が与えられている兵器でもあります。
 おまけに、放射線損傷まで付いてきました。
 ですから主砲を除けば、最強の兵器だと言えるでしょう。

 以前、CT「宇宙海軍」のルールでテックレベル12の戦艦を設計したこともありますが、大きさと価格の割りに主砲の威力が低かったため、主力兵器が100トンのミサイル副砲になってしまいました。
 主砲1門を搭載したところ、主砲が消費する電力の大きさから、船体が10万トンを超えてしまい、その結果、100トン副砲を50基以上搭載できるようになってしまったのです。

 主砲は1隻に1門しか搭載できないルールですが、ミサイル副砲ならば、船体サイズが許す限り、何門でも搭載することが出来ました。
 主砲に比べて劣る威力(与える損傷回数の少なさ)を、装備する副砲の数で補うことも可能ではないでしょうか。
 このあたりも、計算してみたいと思います。

 ミサイルの欠点はいくつかありますが、散乱砂砲やレーザー、エネルギー兵器など、あらゆる兵器から防御射撃を受けてしまうことが、まず1つ。
 核ミサイルが、核中和装置によって無効化されてしまうこと、これが2つ目の欠点でした。




考察の進め方


 まずは、核ミサイルの有効率比較から考察を始めます。

 攻撃対象は、お互いの主力艦。
 ゾダーン側は、3万トン、3G加速、移動力3のバトルライダー。
 帝国側は2万トン、6G加速、移動力6のバトルライダーと、4万トン、3G加速、移動力3の軽巡洋艦を用いていました。




核ミサイルの有効率


 主砲の次に強力な兵器が核ミサイルである以上、その使い方次第で、主砲戦力の劣勢を覆せる可能性もあると考えました。

 では核ミサイルは、どのような装備の仕方が最も効率良く、敵艦に多くの損傷を与えられるのでしょうか。
 武器設置点100個を用いてミサイルを搭載するならば、100トン、あるいは50トンの副砲を10基、三連架砲塔のミサイルを100基という2つのパターンがあります。
 そして三連架砲塔のミサイルは、10基30門をまとめて攻撃力7の砲塔群10基や、1基3門で攻撃力3の砲塔群100基などの組み合わせに出来る訳です。

 それらの優劣を、命中期待値から比較してみました。

 ゾダーンのバトルライダーは、3万トンの大きさ(サイズDM=+1)、3G加速、移動力3の性能を想定しています。
 核ミサイルに対する防御スクリーン、核中和装置は、テックレベル14の最高水準、防御力6のものを装備しました。

 対応する帝国のバトルライダーは、2万トン(サイズDM=+1)、6G加速、移動力6の性能。
 巡洋艦は、4万トン、3G加速、移動力3の性能を持っているとします。
 核中和装置の防御力は、防御力9でした。


 表1 核ミサイルの有効率(帝国が、ゾダーンのバトルライダーを攻撃した場合)

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 ゾダーンの核中和装置は、最大が防御力6であること。
 テックレベルの格差によって、命中判定と突破判定に、DM+1が得られることなどから、帝国の核ミサイルは、ほぼ全ての攻撃力で有効です。
 唯一の例外が、大型戦闘艇の武装でした。
 攻撃力2の核ミサイルだけは、ゾダーンの核中和装置を突破できません。

 帝国の主要な副武装である50トンのミサイル副砲は、ゾダーンのバトルライダーに対して、遠距離で70%の有効率を持っています。


 表2 核ミサイルの有効率(ゾダーンが、帝国のバトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG02.GIF - 7,028BYTES

 反対に、ゾダーンの核ミサイルは、帝国のバトルライダーを攻撃した場合、ほとんど有効率を持ちません。
 最大の攻撃力を持つ100トン副砲であっても、有効率はわずか6.9%。
 帝国がゾダーンを攻撃した場合と比べて、10分の1しかないのです。

 この差異の原因は、帝国の装備する核中和装置が、3レベル高い9の防御力を持っていること。
 テックレベルの格差によって、命中判定と突破判定に、DM−1が与えられること、などにあると思われます。
 攻撃力7以下の核ミサイルは、防御力9の核中和装置を突破できないのですから、核中和装置の効果に比べれば、移動力6の影響は小さなものに過ぎませんでした。


   表3 核ミサイルの有効率(ゾダーンが、帝国の巡洋艦を攻撃した場合)

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 ゾダーンの核ミサイルは、帝国の巡洋艦を攻撃した場合、移動力の関係で、有効率はほぼ2倍になります。
 それでも、有効率は13.9%なのですが。


 以上3パターンで核ミサイルの有効率を比較すると、以下のようになりました。

      表4  核ミサイルの有効率(上記3パターンの比較:遠距離)

BW21_FIG04.GIF - 9,750BYTES

 帝国の戦闘艦艇が、ゾダーンのバトルライダーに対して、船体1万トン(武器設置点100個分)のミサイルを用いて攻撃する場合、最も効率的な配置は、100トンの副砲10基でした。
 しかし、次点の50トン副砲と比べて、突破期待値の差はわずかですから、占有容積やミサイル消費を半分にできる50トン副砲を用いた方が、様々な点で有利ではないかと思います。


 ゾダーンのバトルライダーに搭載するミサイルとしては、100トン、あるいは、50トンの副砲以外、選択肢は有り得ません。
 攻撃力7以下の核ミサイルは、帝国の核中和装置を突破できないためです。
 それにしても、有効率が(バトルライダーを攻撃した場合は)10分の1、(巡洋艦を目標にしても)5分の1という大きなギャップは、大問題です。




核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの損傷期待値


 防御力9の核中和装置が、核ミサイルの大半を無効化してしまうため、ゾダーン側の撃つ核ミサイルの有効率が下がっていることは、数字からも明らかです。
 それならば核ミサイルではなく、非核弾頭のミサイルを使い、帝国のバトルライダーを攻撃してみたらどうでしょうか。

 核ミサイルが36発命中した場合の損傷期待値と、
 核中和装置によって36発の大部分が防御された場合の損傷期待値、
 非核弾頭のミサイルが36発命中した場合の損傷期待値、
 それぞれをまとめてみました。


     表5  核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの損傷期待値
        
 (装甲DM=8のバトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG05.GIF - 6,717BYTES

 表5は、ゾダーンのバトルライダー(装甲DM=8)を、核ミサイルで攻撃した時の損傷期待値です。
 目標とされたバトルライダーが、核中和装置による防御を行なわなかった場合、命中した核ミサイルの全弾、36発が損傷を与えることになります(散乱砂砲やビーム兵器による防御射撃は、とりあえず無視します)。
 その内訳は、兵器損傷が45回、燃料損傷が13回、探知器損傷が1回、通常ドライブ損傷が3回でした。

 核中和装置によって防御を行なっている場合は、その防御突破率により、防御を突破する核ミサイルの数が変わってきます。
 防御を突破した核ミサイルだけが、目標のバトルライダーに損害を与えられる訳ですから、突破した核ミサイルの数に合わせて損傷期待値も変わりました。
 防御突破率の下に並んでいる数値が、その防御突破率における損傷期待値です。

 右端の数値は、非核弾頭のミサイルが36発命中した時の損傷期待値です。
 非核弾頭ですから、当然、核中和装置の影響は受けません。
 その内訳は、兵器損傷が16回と、燃料損傷が5回でした。


 核中和装置によって防御された核ミサイルの損傷期待値と、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値を比較すると、面白いことが分かってきます。

 非核弾頭ミサイルによる、兵器損傷の期待値は16回、燃料損傷の期待値は5回でした。
 核ミサイルが防御なしで命中した場合と比べれば、わずか3分の1の期待値しかありません。
 やはり、核ミサイルは強力なのです。

 しかし、核中和装置の防御突破率が9+になると、核ミサイルによる損傷期待値は、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値よりも小さくなってしまいました。
 防御突破率が9+の場合、兵器損傷は12.5回で、燃料損傷が3.6回。
 防御突破率が10+の場合、7.5回と2.2回。
 防御突破率が11+の場合、3.8回と1.1回。
 防御突破率が12+の場合、1.3回と0.4回。
 明らかに、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値の方が大きいのです。

 核ミサイルによる損傷期待値の方が大きい場合は、数値を水色、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値の方が大きい場合は、数値を赤色で塗り分けました。

 探知器損傷と、通常ドライブの損傷は、核ミサイルでしか与えられない損傷ですが、兵器損傷と燃料損傷に関しては防御突破率が9+以上ならば、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値の方が大きくなると言えるのです。
 核中和装置の防御突破率が9+以上というと、帝国が攻撃に使用する、攻撃力6以下のミサイルが該当していました。
 帝国のバトルライダーも巡洋艦も、副武装として三連架砲塔1基(攻撃力3)のミサイルを多数装備していますし、400トン級SDBやT型哨戒艦の武装も、半数は攻撃力3のミサイルです。
 また、大型戦闘艇の武装は、単架砲塔1基(攻撃力2)のミサイルでした。
 これらのミサイルはゾダーンのバトルライダー(装甲DM=8、核中和装置の防御力6)を攻撃する場合、非核弾頭ミサイルを用いた方が、より多くの損傷を与えられるということです。


 反対に、ゾダーン側がミサイルを使用して、帝国のバトルライダーを攻撃する場合はどうなるのでしょう。

     表6  核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの損傷期待値
         (装甲DM=9のバトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG06.GIF - 6,676BYTES

 表6は、帝国のバトルライダー(装甲DM=9)を、核ミサイルで攻撃した時の損傷期待値です。
 目標のバトルライダーが核中和装置による防御を行なわなければ、兵器損傷39回、燃料損傷12回、通常ドライブ損傷2回を与えることが出来る筈でした。
 しかし実際は、防御力9の核中和装置によって防御されてしまいますから、100トン副砲の核ミサイルでも10+、50トン副砲の核ミサイルならば11+の防御突破に成功する必要があります。
 防御突破率が10+と11+における核ミサイルの損傷期待値は、赤色の数値になっていました。
 つまり非核弾頭ミサイルを使用した方が、損傷期待値が大きいということです。
 冒頭で述べてきた核ミサイルの存在意義が、見事に否定されてしまいました。

 これらの結果を踏まえて、ゾダーンが帝国のバトルライダー(装甲DM=9)を攻撃した時に、核ミサイルを用いた場合と、非核弾頭ミサイルを用いた場合の損傷期待値を計算してみました。
 武器設置点100個分のミサイル(核ミサイルと、非核弾頭ミサイル)が、どれだけの兵器損傷を与えられるか、比較しています。

     表7  核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの兵器損傷期待値
         (装甲DM=9のバトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG07.GIF - 9,916BYTES

 ゾダーンが核ミサイルを用いた場合は、命中率と防御突破率で優る100トン副砲が、最も多くの兵器損傷を与えています。
 50トン副砲に比べて、その期待値(防御突破数と、損傷数)はほぼ2倍ですから、明らかに100トン副砲が有利でした。
 有利だと言っても、参考にするため右端に載せている、帝国の核ミサイル、50トン副砲による損傷数8.8と比べれば、わずか10分の1に過ぎないのですが。


 ところが、非核弾頭ミサイルを用いた場合は、結果が大きく変わってきます。
 まず、100トン副砲と50トン副砲による損傷期待値が、同じ数値になりました。
 防御突破の判定が不要になりましたから、100トン副砲の攻撃力Aというメリットが無くなってしまったのです。
 占有容積の大きな100トン副砲を装備する必要はありません。
 同じ命中率と同じ損傷期待値ですから、50トン副砲でも十分です。

 また、損傷期待値は、核ミサイルの0.8に対し、非核弾頭ミサイルは1.4でした。
 帝国の核ミサイル8.8に対し、6分の1という期待値です。
 テックレベルによる格差が、若干、縮まってきました。

 命中期待値のもっとも大きなミサイルは、三連架砲塔1基(攻撃力3)のミサイル砲塔群100個です。
 命中数は多くても、核中和装置の防御を突破できないので、核ミサイルを用いた場合の損傷期待値は、残念ながらゼロでした。
 しかし、非核弾頭ミサイルを用いるのであれば、損傷を与えることが出来ます。
 兵器損傷期待値は2.8。
 帝国の核ミサイル8.8に対して、3分の1という大きな数値を示しています。


 帝国のバトルライダーに対して、最多の兵器損傷を与えられる兵器が、非核弾頭ミサイルを使用する攻撃力3のミサイル砲塔だという結果は、実に意外でした。
 三連架砲塔1基のミサイル砲塔は、命中率が低いため、対大型戦闘艇戦闘には不向きでしたが、対大型艦戦闘には活躍できるようです。


 最後に、ゾダーンが、帝国の巡洋艦を攻撃する場合も計算してみました。

     表8  核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの損傷期待値
         (装甲DM=6の巡洋艦を攻撃した場合)

BW21_FIG08.GIF - 6,683BYTES

 兵器損傷は防御突破率が9+以上の条件で、燃料損傷は防御突破率が7+以上の条件で、非核弾頭ミサイルの方が、より多くの損傷を与えられました。
 もっとも探知器損傷と通常ドライブ損傷は、核ミサイルでなければ与えられません。
 しかし、核中和装置の防御を突破しなければならないことを考えると、核ミサイルを使うまでもないように思えます。

 例えば、帝国のデンドリーン級軽巡洋艦に通常ドライブの損傷を与えて、移動不能にするためには、3回の通常ドライブ損傷が必要です。
 100トンのミサイル副砲は、核中和装置の防御突破率が10+ですから、36発の命中を与えても、通常ドライブの損傷回数は1.2回でした。
 3回の通常ドライブ損傷のためには、90発の命中が必要になるのです。
 100トンのミサイル副砲は、巡洋艦を目標にした場合、命中率が5+ですから、90発を命中させるためには、108回のミサイル攻撃が必要になりました。

 108基のミサイル副砲ですから、武器設置点は1,080個が必要です。

 その一方、同じ数の武器設置点1,080個を使用して、攻撃力3のミサイル砲塔ならば1,080砲塔群を装備できます。
 その命中率は8+ですから、450発が命中しました。
 攻撃力7以下の核ミサイルが、核中和装置の防御を突破することは出来ませんから、非核弾頭のミサイルを使用します。
 450発の非核弾頭ミサイルによる損傷期待値は、兵器損傷が262回と、燃料損傷が112回。
 巡洋艦はすべての兵器を失って戦闘不能になりますし、同時に、すべての燃料も失いましたから、行動不能です。
 通常ドライブに損傷を与えるまでもなく、巡洋艦は逃げられない状態に陥りました。

 目標艦の回避能力(移動力)と、防御力(装甲DM)に左右されることですが、副砲と核ミサイルの存在意義が、次々と失われてきたように思います。

     表9  核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの兵器損傷期待値
         (装甲DM=6の巡洋艦を攻撃した場合)

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 ゾダーンのバトルライダーが、帝国の巡洋艦をミサイルで攻撃した場合も、命中期待値のもっとも大きなミサイルは、三連架砲塔1基(攻撃力3)のミサイル砲塔群100個でした。
 兵器損傷の期待値は24.3。
 帝国の核ミサイル8.8に対して、初めて数値を上回りました。




非核弾頭ミサイルの損傷期待値


 ゾダーン側が核ミサイルの使用を諦めて、非核弾頭ミサイルの使用に切り替えてみたところ、帝国のバトルライダーに与える損傷期待値が大きくなると分かりました。

 そこで同じように、帝国側も非核弾頭ミサイルに切り替えてみたら、どうなるのか。
 改めて、損傷期待値を計算し直してみました。


 帝国が武器設置点100個分のミサイル(核ミサイル、または、非核弾頭ミサイル)で、ゾダーンのバトルライダー(3万トン、3G加速、移動力3)を攻撃した場合の、兵器損傷期待値です。

     表10  核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの損傷期待値
         (装甲DM=8のバトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG10.GIF - 10,100BYTES

 兵器損傷の期待値だけしか計算していませんが、三連架砲塔1基(攻撃力3)のミサイル砲塔群が、最も多くの兵器損傷を与えられると判明しました。
 武器設置点100個分、100砲塔群が1斉射を行なうだけで、兵器損傷を32.1回も、与えることができます。
 兵器損傷の耐久力が低いゾダーンのバトルライダーは、たったこれだけでも主砲火力を喪失してしまうような気がしました。

 対するゾダーンのミサイルは、兵器損傷を2.8回しか与えられません。
 その比率は12分の1です。
 移動力3の巡洋艦が目標ならば、兵器損傷を24.3回(4分の3)与えられるのですから、12分の1という圧倒的な比率は、移動力の違いによるものだと分かりました。
 ミサイルの運用に関しては、テックレベルの優位から大きな移動力を容易に得られる帝国側が、大きなアドバンテージを持っているようです。

 三連架砲塔1基(攻撃力3)のミサイル砲塔は、色々な戦闘艦艇が装備している兵器ですから、それらの艦艇が集まれば、簡単にゾダーンのバトルライダーから、主砲火力を奪うことが出来るということが分かりました。
 意外と、ゾダーンのバトルライダーは脆い存在です。

 また、燃料損傷の期待値は、兵器損傷の16分の5ですので、簡単に計算することが出来ました。
 兵器損傷の期待値が32回ですから、燃料損傷の期待値は10回になります。
 燃料損傷を100回以上与えるためには、10倍の攻撃回数が必要でした。
 燃料の全喪失による行動不能はずいぶん先ですが、帝国のバトルライダーに対抗するための主砲火力は、容易く失われてしまいます。




粒子加速主砲との比較


 中間子砲以外の兵器を用いて、目標艦を戦闘不能の状態に陥らせるためには、効率的に多数の兵器損傷を与えることが必要です。

 最も多くの兵器損傷を与える兵器として、これまでは粒子加速主砲を想定してきましたが、果たして本当に、粒子加速砲は多数の兵器損傷を与えることが出来るのでしょうか。

 冒頭でも延べましたが、主砲は1隻に1門しか搭載できません。
 しかし、副砲や砲塔群のミサイルは、船体サイズが許す限り、何門でも搭載することが出来るのです。
 表9では、粒子加速砲の主砲1門による損傷期待値と、武器設置点100個分のミサイルによる損傷期待値を比較してみました。
 ミサイルの損傷期待値は2つありますが、核ミサイルの場合は、核中和装置の防御突破率が高い50トン副砲10基、非核弾頭ミサイルの場合は核中和装置が関係有りませんので、攻撃力3の100砲塔群による、損傷期待値です。
 相変わらずですが、ゾダーンのバトルライダーを目標にしました。

    表11  帝国が使用する粒子加速砲の損傷期待値(ミサイルとの比較)

BW21_FIG11.GIF - 4,976BYTES

 重装甲(装甲DM=8)のバトルライダーを目標にしているため、主砲の特典、攻撃力が9を超えた分だけ増える追加損傷の効果も、ほとんどありません。
 損傷表を使う回数は、Tクラスの粒子加速砲でも11回、Pクラスで7回、Hクラスで1回だけでした。
 外部損傷表と放射線損傷表の2つを使いますので、実際の損傷数は、上記の2倍だと考えておけば良いでしょう。
 損傷期待値は、最大火力のTクラスでも兵器損傷16.8回、燃料損傷4.0回、探知器損傷4.6回、通常ドライブ0.9回です。

 核ミサイルの場合、命中と防御突破を合わせて、7割が有効になりました。
 7発の核ミサイルが1回ずつ、外部損傷と放射線損傷を使うわけですから、合計14回の損傷です。
 兵器損傷8.8回、燃料損傷2.5回、探知器損傷0.2回、通常ドライブ0.6回の損傷を期待できました。
 粒子加速砲のPクラスとほぼ同じ損傷期待値ですが、兵器損傷と探知機損傷が若干少ないのは、放射線損傷表でDM+6を得られないためでしょう。

 最後に非核弾頭のミサイルですが、命中率は6+ですので、100砲塔群の内72発が命中します。
 外部損傷表を72回使った結果は、兵器損傷32.1回と、燃料損傷10.0回。
 探知器損傷と通常ドライブ損傷は与えられませんが、Tクラスの粒子加速砲に比べて2倍も多くの兵器損傷と燃料損傷を与えていました。
 逆に考えると、武器設置点50個分のミサイル砲塔があれば、Tクラスの粒子加速砲と同じだけの壁損傷を与えられるということです。

 こういう数字を見てしまうと、粒子加速主砲の存在価値にまで、疑問を抱いてしまいますね。


   表12 ゾダーンが使用する粒子加速砲の損傷期待値(ミサイルとの比較)

BW21_FIG12.GIF - 4,964BYTES

 ゾダーンが使用する粒子加速砲の命中率は、帝国が使用する粒子加速砲に比べて半分前後しかありませんので、損傷期待値もほぼ半分になります。
 これはコンピュータのモデル差もありますが、最大の原因は目標の持つ移動力の違いにありました。
 目標の移動力が大きい場合、もともとの命中率が高い粒子加速砲は、移動力の影響が小さくて済むのですが、攻撃力の低いミサイルはもともとの命中率も低いため、移動力の影響を大きく受けてしまうのです。
 その結果が、表12に現われました。

 ゾダーンの粒子加速砲(Sクラス)と、同じ数の兵器損傷を与えようとするならば、核ミサイルの場合で100トン副砲を124基(武器設置点1,240個分)、非核弾頭ミサイルの場合で三連架砲塔を360基(武器設置点360個分)装備しなければならないのです。
 武器設置点1,240個を設けるためには、船体12万4千トンが、武器設置点360個のためには、船体3万6千トンが必要です。
 こうして比較すると、粒子加速砲がとても有り難い兵器だと思えてきました。

 帝国の粒子加速砲はミサイルに見劣りするため、存在理由もありませんが、ゾダーンの粒子加速砲はミサイルが頼りにならないため、存分に活躍できるのです。


 念のため、帝国の巡洋艦(装甲DM=6、移動力3)を攻撃する場合の損傷期待値も計算してみました。

   表13 ゾダーンが使用する粒子加速砲の損傷期待値(ミサイルとの比較)

BW21_FIG13.GIF - 4,972BYTES

 再び、非核弾頭のミサイルが兵器損傷と燃料損傷の期待値で、優勢になりました。
 ゾダーンが、帝国の巡洋艦を攻撃する場合、粒子加速砲よりも非核弾頭のミサイルを用いた方が、効率的なのです。

 ひょっとしたら帝国のバトルライダーのように、装甲DM=9と移動力6を両立させていること自体が、極めて特殊な例外だと考えるべきかも知れません。
 そんな特殊なバトルライダーを仮想敵にしなければならないゾダーンは、大変です。
 他に選択の余地はないのですが。




結論


 今回は、核ミサイルの有効率と、その威力について、考察してみたつもりです。
 しかし実際は、核ミサイルの有効性を否定するような流れになってしまいました。

 核ミサイルにとって最大の天敵は、核中和装置です。
 散乱砂砲やレーザー兵器などの防御兵器は、数を集中させることで飽和させることも可能でしたが、核中和装置は絶対に飽和しません。

 また、テックレベル15でしか装備できない、防御力9の核中和装置は、ことさらに強力でした。
 ゾダーンの100トン副砲が撃つ攻撃力Aの核ミサイルでさえも、命中した6分の5を無効化してしまうのです。
 攻撃力7以下の核ミサイルは、100%無効化されました。

 帝国がゾダーンを攻撃する場合も、防御力6の核中和装置が邪魔になります。
 ミサイル攻撃の主力である攻撃力3の核ミサイルが、36分の35も無効化されてしまいました。
 非核弾頭のミサイルを用いた方が、より多くの損傷を与えられるでしょう。

 これらのことから考えて、防御力の低い核中和装置しか使えない、テックレベル13以下の海軍ならば、核ミサイルが有効性を増してくるかも知れません。
 ソードワールズ海軍の主力艦を設計する際に、じっくりと考えてみます。


 核ミサイルの有効性が否定されてしまいましたので、次回は、ミサイル以外の兵器について、有効率と損傷期待値を比べてみようと思います。


2008.11.29 初投稿